教員T2です。
今日は、「ヘリコバクターピロリ」のお話。
ヘリコバクターピロリと言えば、各論で教えているのですが(3年生はわかるよね!)、胃炎・胃潰瘍・胃癌など胃疾患の原因となる菌です。
この菌は、1982年、オーストラリアのロビン・ウォレンとバリー・マーシャルが発見し、ノーベル賞に輝いています。
しかし、本当は1886年に、ポーランドのウォルスキーが胃から細菌を発見しているんです。
そして、1899年に「胃疾患のハンドブック」という本で、この細菌が胃疾患の原因ではないかと提唱しています。
しかし、、、
その本は、ポーランド語で書かれたために、闇に葬られてしまったのです。
また、当時は、「胃の中のような強酸性状態では細菌は生きられない」というのが定説で、当時の培養技術では、この菌の培養は不可能であったことも不運でした。
このように、新たな発見をしたとき、特に、定説を覆すような場合は、
英語で発表しなければほとんどと言って、意味がないのが現状です。
このことは、日本の鍼灸にも当てはまります。
皆さんも、新たな発見をした際は、まずは日本語でもいいので世に出し、
大きなインパクトが得られるような場合は、是非英語でトライしましょう!
参考:「細胞夜話」編著:藤元宏和