7月に入って、海外研修の時期がやってきました。
実際に献体を見て触れることで、人体の構成についてより深く理解していくこの研修を前にして、ある場所に建てられている「碑」のことを思い出した。
今年のゴールデンウィーク中にその碑の前に立っていた。「献体の碑」である。
場所は「なんば駅」から1時間30分の極楽橋駅からケーブルで上ったところ「高野山」である。
高野山の「奥の院」へ向かう参道にその碑はある。
本を開いたような形をしたその碑には
献体碑
医学を志す若き志士貴人
心ある立派な医師に
なられんことを
ここに記す
夫婦共に若き医学生に捧ぐ
空即是色
我が妻三途の川原で自我で待つ 茲眼也
両目半盲にて書・読・算皆無なり
霊場までは我が手にて妻が手を引き
背負うて仲睦まじく蓮華の花咲く
極楽浄土への旅路
と記されている。
今回で4回目の訪問となったが・・・・
初めて訪れ、この「献体碑」の前を通り過ぎようとしとき「ちょっと待って!」と呼び止められたような気がしたのを記憶している。
呼び止められなければ、気がつかずに通り過ぎていたはずである。
私たちが目指す資格は柔道整復師である。医師ではない。しかし、医療に携わる者として、しっかりと受け止めたい言葉である。
献体に触れる機会をいただけることに感謝し、そして、心して献体と向かい合って欲しい。
今年は4週間にわたりアメリカ・ロサンゼルスでの生活が待っている。
みんなの真剣な眼差しに出会える生活が・・・・
ちなみに、高野山は世界遺産にも登録され、「奥の院」の他にも「金剛峰寺」や「刈萱堂」、「大門」などがあります。献体碑とともに拝観してみてください。
ちょっとぷらり旅!でした。